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株主・投資家の皆様へ

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エンジニア派遣を成長エンジンの一角とし
“付加価値=利益”となる事業戦略を推進

代表取締役社長執行役員 宮城 力 と 株式会社ワット・コンサルティング 代表取締役 社長 水谷 辰雄
株式会社ウイルテック
代表取締役
社長執行役員
宮城 力
株式会社ワット・
コンサルティング
代表取締役社長
水谷 辰雄

M&A効果もあり過去最高売上を更新
営業利益率も大幅に改善

Presenter
2025年3月期における事業の概況をご報告願います。
宮城
宮城
セグメント別に事業の概況をご報告いたします。中核となるマニュファクチャリングサポート事業は、市場の在庫調整が想定していたほど進まなかったとはいえ、期末頃から生産計画も上向くなど、製造請負・製造派遣事業は徐々に明るい兆しが見えてきました。売上高は前期をやや下回りましたが、採用計画の見直しや事業所ごとに採算管理を徹底したことで、前期と比較して利益面で大幅に改善が図れました。
水谷
建設系技術者の派遣、受託事業を展開するコンストラクションサポート事業については、建設業界は技術者の高齢化や団塊世代の退職に伴う人材不足が長年の課題としてあがっているうえ、2024年4月からはじまった建設業界における時間外労働の上限規制により、技術者派遣へのニーズはますます高まっています。それに加えて、旺盛な民間投資や底堅い公共投資、再開発および半導体工場やデータセンター建設などの大型プロジェクトの進行が追い風となっており、売上高は順調に成長しています。営業利益については、研修・教育投資による未経験者の育成が順調に進んだことで、増収率以上の増益率を達成することができました。
宮城
ITサポート事業については、前期比で売上高が微増、営業利益が減少という結果でした。現在は教育環境の整備などに投資を行うフェーズであり、利益率を押し下げる要因となっています。IT業界ではAIの活用が本格化したこともあり、単にIT知識を有するだけではなく、特定の業界経験を持つ人材が求められるようになってきました。市場ニーズとしては、金融やメーカーからのDX関連システムの開発需要が依然として堅調な状況です。
 EMS事業については、今期は特に受託製造事業・電子部品卸売事業の低迷が業績に大きく影響しました。中国市場における景気回復が想定以上に遅れており、製造装置等の輸出が伸び悩んだことで、それに付随する新たな設備投資が進まなかったことが要因となっています。
 連結業績については、2023年12月よりグループの一員となったホタルクスの業績が通期で寄与したことで過去最高売上高を更新し、利益面についても採用計画や採算管理の徹底を推進したことで大幅な増益となりました。
 2022年末頃から顕著になってきた製造業における電子部品等の在庫調整の影響は、2025年に入った頃から徐々に緩和されてきた印象を持っています。さらに、まだ売り上げ規模は小さいものの、海外関連事業、特に海外人材の雇用管理サポートサービスの需要が拡大してきており、ストック型ビジネスということもあって利益貢献度が徐々に大きくなってきました。製造、農業、宿泊分野に加え、直近では海外からの旅行者の増加に伴う空港関連の人材不足も健在化しており、新たな営業先としてアプローチを開始しております。また、エネルギー関連やロボット関連についてはこれまで継続的に投資をしてきたわけですが、ようやく具体的に事業化が進んできたことで今後の利益押し上げに貢献すると期待しています。

当社ならではの付加価値をブランディングにつなげ、エンジニア派遣事業の拡大を推進

Presenter
成長へ向けた『事業ポートフォリオ戦略』の柱の一つ「エンジニア派遣」についてご説明願います。
宮城
現在、当社グループが進める『事業ポートフォリオ戦略』は、創業以来中核事業としてグループの業績を牽引してきた「製造請負・製造派遣」に加え、製造拠点の国内回帰で需要拡大が見込まれる「EMS事業」、先端技術や知識を付加価値として提供する「エンジニア派遣」を三本柱とする成長戦略です。安定した事業基盤の構築と収益力向上で、より強固で安定した経営の実現を目標としています。
 今回の対談のテーマである「エンジニア派遣」については、セグメントを超えて、機電系・建設系・IT系の分野で事業を展開しております。現在、あらゆる分野においてエンジニア需要は高く、ここ数年は各企業ともエンジニアの経験者採用を強化していますが、それでも需要を満たすだけの人材が確保できないというのが実情です。そこで、当社グループでは未経験者採用、新卒採用を積極的に推進し、若手エンジニアの教育・育成を軸としたビジネスモデルで成長を続けております。近年、テクノロジーの進化は加速度的にスピードが上がっています。最新の技術であっても数年後には陳腐化するような時代にあっては常にアップグレードが重要であり、継続的な教育・育成ノウハウは、今後我々の強みになると考えています。
水谷
建設業界は、技術者の高齢化、団塊世代の退職といった時代の境目でもあり、若い世代の技術者育成が緊急の課題であると言われています。そうした市場課題に対して我々が最も注力しているのが、建設業界における新たなポテンシャル人材と言える女性や海外人材の活躍推進です。時間外労働の上限規制によって分業化が進むなか、業界ニーズにマッチした取り組みとして顧客企業からも高い評価を得ています。
宮城
ハイエンドエンジニアはどの業界においても常に不足しております。そういった意味でエンジニア派遣事業の需要は今後も堅調であると言えますが、エンジニアの継続的な育成は常に重要な事業課題となっています。そのため、当社グループでは派遣先の新規開拓とともに、受託案件の獲得にも注力しています。経験者と未経験者を交えたチームで取り組むことで、若手エンジニアの育成の場としても重要な意味を持ちます。
水谷
水谷
コンストラクションサポート事業における教育受託事業は、まさにエンジニア派遣から派生した付加価値を具現化したものです。
 長年積み上げてきた未経験者の育成ノウハウを教育コンテンツとしてサービス化し、大手・中堅ゼネコンに向けて、若手社員育成のための教材として販売しております。ワット・コンサルティングの自社制作による教材「ジョブトレシリーズ」は、未経験技術者のCAD教本として業界内で認知度を高めてきました。さらに、建設現場がリアルな映像で学べる「マイクロラーニング」を搭載し、Z世代の技術者に最適化した学習サイト「コンストラクションボーディング」を建設系DXの展示会に出展したところ好評を博し、多くの企業に導入いただき、また導入に向けたお問合せをいただいております。これらの活動が当社のブランディングにつながり、技術者派遣事業と教育事業のクロスセル効果が生まれはじめています。「教育・育成型派遣事業」というビジネスモデルにより同業他社との差別化を図れたことは、大きな強みとなると確信しています。

グループシナジーを成長戦略の核とし、全ての事業で生産性向上・利益率向上を図る

Presenter
2026年3月期の見通しをお聞かせください。
宮城
まずは、EMS事業の回復が最重要課題となります。ウイルテック、デバイス販売テクノ、ホタルクスのグループ三社が連携し、設計/部品調達/基板実装/組立・検査/発送/保守までを“国内一気通貫”でご提案するEMSソリューションを『WILL ONE』と名づけ、営業強化に着手しています。さらに、製造拠点の国内回帰を見据えて、現在生産能力の拡大を進めています。ホタルクスの工場施設の活用に加え、福島県に建設中の新工場が夏以降から稼働予定であり、これまで対応できなかった大型製品の生産や、ホタルクスが得意とする光技術を付加した新製品の開発にも企画から携わるなど、現在数社と交渉を開始しております。マニュファクチャリングサポート事業については、需要と採用のバランスを見据えながら、開拓エリアや対象顧客を含めた営業戦略の見直しを行っております。
 また、ロボットの社会実装が進むなか、ロボット関連エンジニアの育成は急務となっています。こうした成長市場に対し、早くから専用の拠点を開設するなど、我々は率先して取り組んできました。
水谷
建設系技術者を含めたエンジニア派遣については、大手の競合もたくさんあるなかで、当社グループの強み・特徴を確固たるものとし、それらを我々が提供する付加価値と認めていただくことが重要となります。そういった意味で、エンジニア派遣の事業戦略の核となるのが、若手エンジニアの採用から育成に関する機能強化だと考えています。すべての分野で教育コンテンツを事業化していくかは別としても、研修ノウハウや資格取得推進、スキル管理方法などのグループ内連携を図ってまいります。今後は、営業提案の機会ロスがないよう、グループ内で顧客情報の共有を強化してまいります。
宮城
2026年3月期における事業戦略の基本方針は、現在進行中の事業ポートフォリオ戦略に則り、生産性向上、利益率向上に向けた取り組みの継続です。特に、“付加価値=利益”という意識を従業員全員に浸透させ、提案活動や営業活動の見直しに活かすなど、社内の意識改革も進めてまいります。
 今後も引き続き、皆様のご支援ご鞭撻を賜りますとともに、当社グループへのさらなるご期待をいただけますようお願い申し上げます。

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